学生特例の年金は追納すべき?具体的な金額で考えてみた。

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こんにちは、20代サラリーマンのみなさん。

大学を卒業して働き始めると、学生時代に特例を使って納めていなかった年金は追納したほうがいいのだろうか、と疑問に思われているのではないでしょうか。

そもそもそんなこと気にせず、あるいは忘れている方はここにはたどり着かないでしょうが。

今回はタイトルにある通り、学生特例を受けた年金を追納すべきなのかどうか、ずばり解決していきたいと思います。

あくまでも私個人の調べた結果と意見ですので、絶対的なものでないことはご承知下さい。

年金も資産運用の1つ。

最初に年金に対するスタンスですが、資産運用だと考えるべきです。

なぜなら、年金は老後に国から自動的に、かつ平等にもらえるものではなく、若いうちに国に自分の資産を預けた結果、戻ってくるものだからです。

繰り返しますが、戻ってくるものです、決してもらえるものではありません。

本当は全ての人が老後のことを考えて適切にかつ安全に運用できれば、年金制度なんてものは必要ないのですが、そうは言ってもいろいろとムリがあるので、今の現状があります。

実際、何歳まで生きていられるかわからない中で、期限無く年金として支給されることが国家によって保証されているメリットは計り知れません。

そういうところから考えると本来は追納すべきかどうかなんて考えるまでもなく、追納したら良いのでしょうが、そうはいかないんですよね。

木を見て森を見ずになっていませんか?

さて、年金も資産運用ということですが、資産運用という言葉自体ちょっと抽象的ですね。

何が言いたいかというと、断片的な知識や、個人のお財布事情、あるいは何の根拠もない感情論に左右されていませんか?ということです。

ちょっと調べるだけですぐにいろんな情報が出てきますが、なかなか全体を俯瞰したような記事は少ないように感じました。
(もちろん優良な記事はあるでしょうが、検索で上位に表示されるのは割と断片的な情報が多いように思えました。)

追納したら給付額はいくら変わるのか、なんてのは代表的な例ですが、その結果だけを見て追納の是非を判断するのは早計だと思いますよ。

確かに一番気になるところでしょうが、そこだけ見るのでは思わぬ落とし穴があるかもしれませんよ。

追納金額はいくらなのか?

それでは、具体的な年金の資産運用を考えていきましょう。

まずは運用するわけですから、元本、元手が必要です。

学生特例分の年金追納可能額はいくらなのでしょうか?

今回あまり細かい話は抜きにして、ざっくり計算していきます。
詳細を知りたい人は他のサイトで調べて頂くしかありませんが、正直細かいところを気にしすぎるよりはまず大まかな判断基準を押さえることが重要だと思います。

ということで、

追納できる額はおよそ、1ヶ月につき15,000円です。

今回は約500,000円とします。

なぜ、”今回は”なんて書くのかというと、年金の支払い開始タイミングは人それぞれだからです。

年金は自分が20歳の誕生日を迎える月から本来納付開始となりますので、4月生まれの人ほど追納額は多く、逆に3月生まれの人ほど追納額は少なくなります。

ちょっと不思議ですね。

ところで、50万円なんて額払えない?

まぁまぁ、次の受取額を見てから考えることにしましょうよ。

追納によって年金を受け取れる額の計算方法は?

追納額を見たところで、次は受取額です。

受取額だけでの判断は危ないとしながらも、やはり最も重要な部分であることなのは確かです。

具体的な年金の計算方法というと、なにやら難しい計算でもするのかと思われがちですが、そんなことはありません。

私たちサラリーマンになると厚生年金が絡んできて、少しややこしくなりますが、今回考えるのは学生特例分、つまり国民年金だけなのです。

そして、国民年金の満額は現状で約65,000円/月です。

つまり、学生特例を受けていると、この65,000円の満額がもらえないよ~という話です。

なお、難しくないと書いた国民年金にも学生特例を考える上においては、多少の計算が入るのですが、それも大丈夫。

今は”ねんきんネット”という年金機構のサイトがあり、そこで試算をすることができますので、気になる方は是非こちらをご利用下さい。

受け取れる年金を具体的に見てみよう。

それでは、実際にどれくらい受給額が違うのか、という問題ですが、今回のケースはおよそ

1ヶ月で4,500円です。

年金は現在2ヶ月に1度支給されますから、受け取り単位で考えれば9,000円違います。

1年間で考えれば、54,000円違います。

仮に65歳~85歳までの20年間、年金を受け取ると仮定すると、

学生特例分の年金を追納する場合としない場合で、約1,080,000円の差になります。

約100万円です。

驚きました?

今すぐ追納しないと!と思いました?

そんなにちょろい方はこんな記事見てないか。

100万円の差はすごいのか?

人によりますが、約50万円国に預けて、100万円で戻ってくるってどれほどすごいのか?という検証をしていきます。

受取額100万円を見てこのページから離脱した人なんていないよね…?

さて、どうやって検証しますか?

国に預けたら、約2倍になって戻ってくる。

それでは、追納しなかったら…まさかそのまま?なんてことはないですよね。

自分で運用したらどうなるのか。
つまり、判断基準は自分で運用した場合に、追納した場合の約2倍を超えるリターンを稼ぎ出せるか、ということです。

もうこのページには2倍なんてムリ、と思っている方はいらっしゃらないと思いますが、2倍とはいっても何年かけて2倍にするのですか?

何年にするかは考え方によって分かれる部分ではあると思いますが、

仮の条件として、現在を20代の真ん中を取って25歳とし、100万円の差が付く85歳時までとします。

つまり期間は60年間です。

ちょっと途方もない年月に感じますが、それはおいておくことにして。

60年間かけて約2倍にできれば、追納しないほうがお得ということになります。

条件が決まれば早速計算したいところですが、、、

どうしても先に考えるべき重要なポイントがありますので、そちらから・・・。

その前に!追納した場合の所得控除を考えます。

年金を追納した場合には、もう1つ考えるべきポイントがあって、

それが、追納額分の所得控除です。

わかりやすく言うと、追納した”金額×15%”はすぐに税金が戻ってきます。

15%という数字は所得税率5%と住民税10%の合計です。

所得によっては15%以上になるので、一概には言えませんが、20代のサラリーマンはたいてい15%です。

もし、給与収入が多いと自負している方、給与収入以外がある方は違ってきます。

そこで、50万円の15%を計算すると75,000円です。

人によって感じ方は違うかもしれませんが、大きいですね。

年末調整で戻ってきます。

追納分の15%が戻ってくるとはいえ、勝手には戻ってきません。

要注意です。

ただ、そんなに難しい手続きがあるわけでもありません。

毎年12月頃になると年末調整というものがあって、会社からなにやら記載するように書類を渡されると思います。

その際に、保険料控除申告書とよばれるものですが、その用紙の右下あたりに社会保険料控除という項目があります。

そこへ、自分が任意で追納した金額を記載し、国から届く通知と一緒に会社へ提出して下さい。

それによって年末のお小遣いがちょっと増えますよ。

さ、あまり長くならないうちに本題へ戻りたいと思います。

お待たせしました。判断基準を再確認。

本題に戻ってきたは良いのですが、なぜ所得控除の話が出てきたんでしたっけ?

それまでは、約50万円が、最終的には100万円になって戻ってくるということでしたが、

追納によって還付される金額は1年程度ですぐに効果が現れるので、あらかじめ差し引いて考えるべきだろう、ということです。

なんだかややこしいですね。

追納額は50万円ですが、すぐに75,000円(50万円の15%)は還付されるので、差し引き425,000円が60年後に1,080,000円になると考えなければいけません。

…いけないことはないけれど、このほうが正確です。

国に預けると2倍どころかそれ以上で戻ってくることになりました。

逆に言えば、自分で運用する際のハードルが高くなったということですね。

途中で税金の還付などというわかりにくい話が入ってしまった上に、条件も変わってしまったので、もう一度整理し直します。

年金を追納した場合は、元手425,000円が60年後に1,080,000円となる。

この結果を上回る資産運用を自分でできるなら、追納はすべきでない。

ということになります。

自分で運用するにはどれくらいの利回りが必要?

先ほどの年金を追納した場合の前提条件はそのままでは比較が難しいので、利回りを計算してみます。

複利計算ってやつですね。

じわじわくる複利の効果。資産運用を始めたら計算してみて。
資産運用をするにあたって、一度は誰しも複利計算の結果に胸躍らされるのではないでしょうか? むしろそこを入り口に投資の世界へ足を踏み入れ...

大まかに計算してみると、年1.6%となりました。

425,000円を60年間、年1.6%で運用できたならば、1,080,000円になるということです。

どうでしょうか?

年1.6%は高いでしょうか、低いでしょうか、もちろん人によって様々でしょう。

ずっと今で言うところの定期預金の利息程度でしか運用できないと思えば、追納すべきでしょう。

逆に、投資信託などで運用することを考えれば、年1.6%は十分可能な数値ですので、リスクもわきまえた上で、年金は追納しないという選択肢も検討する価値アリでしょう。

要は、平均して年1.6%以上の運用ができるなら、追納しない選択肢があり

それができないなら、追納したほうが長期的に得をする可能性が高い、となります。

最後の比較自体はそんなに難しい計算をしていないので、案外あっさりしていますね。

一通り検証を終えたところで、この後はいろいろと無視してきた前提条件や注意事項などを確認していきます。

前提条件は?

とりあえず、箇条書きにしてみたのですが、箇条書きですら嫌気が差すほどになりました。

一応、書き残しておきますが、大事なのはそれほど多くの前提がないと成り立たないということです。

仮に前提条件を全て満たしたとしても、もし私が何か重要な点を見落としていれば、結果は違ってくるでしょう。

無責任と言えば無責任ですが、一個人が書いているものなのでご理解下さい。
この記事に限らず。

それでは、今のところ思いつく限りの前提条件です。
おそらく、細かいことを言えばもっとあると思います(汗)

  1. 学生特例を受けていること。
  2. 学生特例の適用期間は最もシンプルなケースを想定。
    例えば、浪人・留年は考慮していません。
  3. H27年7月現在の年金制度が今後も持続すること。
  4. モデルケースは現在25歳。
  5. 誕生月は7月とすること。追納額をわかりやすい50万円にする為。
  6. 60歳まで働き続けると仮定。
  7. 年金は85歳までの20年間受け取ると仮定。
  8. 運用期間は85歳までの60年間と仮定。
    受取開始である65歳(40年間)という考え方もある?
  9. 経済情勢に大きな変化はないと仮定。
  10. 追納時の所得税還付には税率15%を仮定。
  11. 追納時の所得控除で住民税は1年遅れだが即時反映させていること。
  12. ここに書かれていない事情は考慮しないこと。

以上。

ただ、個人的には大きいところは外していないつもりです。

私はこの結果をもとに、自分がどうするか判断します。

注意事項は?いろいろ想定してみます。

①年金制度は大丈夫なのか?

大丈夫なんでしょうか?

私も知りたいです(笑)

いろいろな不祥事から、そもそも年金制度の体制まで問題があり、最近のニュースでは”もらい得”世代と”払い損”世代なんてことも言われていますね。

そもそも年金制度は大丈夫なんだろうか?という疑問を抱かせてしまうわけですから、昔のように安心して受け取れると思わない方が良いのかもしれません。

また、別の側面から考えてみると、国は確定拠出年金制度の拡大を進めています。

今までは、国民年金と厚生年金ありきで、確定拠出年金は上乗せ的な意味合いだったと思いますが、これがだんだん逆転してくるのでは?と言われています。

だからすぐに国民年金が減額される、もしくはもらえなくなる、ということではありませんが、老後の絶対的存在ではなくなっていくかもしれません。

さらには”マクロ経済スライド”という年金の給付水準を決める仕組みが導入されました。

物価が上がっても、年金給付額は物価と同じようには増えません、ということ。

実質的な年金目減りだなんて言われています。

もし将来デフレ続きであれば、こと年金の受給額に関してだけは、むしろありがたいんですがね・・・。

②将来はインフレ傾向?

①の最後の部分が少しかぶる部分ですが、将来的には少しずつインフレが進んでいくという見方が一般的です。

あるいは、日本の財政問題の解決にはインフレしかないということも言われていますね。

借金はインフレによって目減りするので。

結局、年金制度がどうなるかと一緒で未来のことはわかりませんが、

どんな事情であれ、インフレが進むならば、先ほど計算した年金の利回り1.5%なんてのも大した利率でなくなる可能性はあります。

③僕の・私の年金追納額とその還付額は?

誕生月によって変わると書きましたが、一番シンプルなケースくらい押さえておきましょうか。

4月生まれの人は、20歳~22歳のちょうど3年間、つまり36ヶ月ですから…

36ヶ月×15,000円=540,000円

還付額は

540,000円×15%=81,000円

逆に3月生まれの人は、20歳になった3月の1ヶ月分と、21歳~22歳の25ヶ月…

25ヶ月×15,000円=375,000円

還付額は

375,000円×15%=56,250円

となります。

結構違いがありますねぇ。

④年末調整でそんなに戻ってくるの?

戻ってこないです。

先ほども少し触れていますが、15%というのは、所得税率5%と住民税率10%の合計で、なおかつ、年末調整は扶養家族、保険料控除、賞与などの影響が絡み合って還付額が計算されるので、直接5%が戻ってくることはありません。

ただし、節税効果は必ず発揮されています。

どうしても気になる方は自分で計算することをオススメしますよ。

また、住民税の10%ですが、住民税は1年遅れて決定されるので、実感として非常にわかりにくいです。

ふるさと納税のときと同じですが、翌年の6月頃から給与引きされる住民税額がこっそり下がってきます。

⑤年金の追納は早いほうが良い?

追納すると決まれば、タイミングは個々の事情によりけりです。

お財布事情と相談して下さい。

ただし。注意点もあります。

思いつく例としては、追納の時期が遅れると当時払うべきだった金額にいくらか付加されてしまいます。

要は延滞ではないですが、利息みたいなものがついて、追納額が増えます。

また、例えば、1年で50万もの追納をしてしまうと、もしかしたら給与所得よりも、追納分を含めたもろもろの所得控除が上回ってしまい、50万円全額に対して、還付効果が得られない可能性があります。

ふるさと納税の限度額も変わりますしね。

低所得者ほど要注意です。

⑥年末調整で追納分を記載し忘れた!

確定申告して下さい。

それ以上はお助けできません。

ただし、税務署は繁忙期でなければ意外と丁寧に教えてくれます。

また、追納したけど、そんなこと知らなかったという方も、更正の請求といいますが、5年までは遡って、還付してもらえますので、こちらも税務署へご相談下さい。

⑦確定拠出年金するには未納があるとダメなのでは?

このあたりは言葉の定義に気をつけなければならないのですが、

現在サラリーマンで企業型にしろ、個人型にしろ、確定拠出年金を始めるにあたって、学生特例を受けて、追納していないから加入できないということはありません。

ただし、今現在の社保未納がある人はダメです(会社が払っているはずだが…。)ので、お間違えないように。

ちなみに、社会保険加入済みのサラリーマンを対象に書いていますが、全くの個人事業主、あるいは社保未加入の会社で第1号被保険者となる人は・・・ちょっと自信がないので、ご確認下さい。

どこぞの加入要件かで、気になることが書いてあった気がしますが、そこまでは調べていません。

⑧年金受給要件と追納の関係

追納をしなければ確かに年金の受取額は減ってしまいますが、受取の要件自体には影響しません。

特例を受けているだけであって、加入期間にはカウントされます。

⑨追納できる期間はもう過ぎ去りし過去。

追納できるのが10年というのは割と一般的に知られていると思いますが、それでは10年過ぎてしまったらどうしようもないのでしょうか?

実は別の方法もあるにはあります。ご紹介します。

通常、国民年金は60歳まで払い続けますが、任意で65歳まで加入することができます。

ということは、学生時代に3年分納付期間が足りていなくても、60歳から3年分追納すれば満額を受け取れることになるのです。

もしくは、厚生年金のある会社で働いていて、60歳を過ぎても雇用してもらえるのであれば、そのまま否応なく給与引きされて納付することになりますので、こちらも不足分を補い、満額を受け取れることになります。

最後に。私はどうするか?

今のところ、追納する予定はありません。

絶対しないかと言われれば、そうとも限りません。

それはそうですよね、選択肢としては残っているわけですから。

ただ、今のところ追納はしません。

理由は1つではなく、複合的なものです。

ただ、ここまでに取り上げた内容を見てもらえれば、どういうことを気にしているか自ずとわかるのではないでしょうか。

ここに書くということは、少なからず何らかの意識があってのことですので。

逆にどんなことが起きたら追納を検討するでしょうか?

おそらく私の場合だと、株とかで一発当てた時でしょうか。

一発当てるような、まさにブログタイトルのマネーゲームのような投機はしないと思いますが、何にせよある1年だけ大きく所得が増えそうなときには、そこに合わせて追納をして、節税を狙う…というのは十分にアリかなと思います。

以上、長文になりすぎました。

みなさんはどう考えますか?

(間違い等あったら是非ご指摘頂きたいです。)

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